景観が素晴らしい断崖絶壁の街


アンダルシア地方の山間に位置するロンダは、グアダレビン川が長い期間をかけてこの土地を浸食していったことで現在の地形が生まれました。深いタホ峡谷を挟んで、向かい合う新市街と旧市街をつないでいるのは、高低差が100メートルもあるヌエボ橋(新橋)。この橋なくしてロンダは語れないと言われる、街のシンボルです。


昔からヨーロッパの人々を惹きつけてやまなかったこの街には、一見の価値ある断崖と豊かな歴史があります。


・ヌエボ橋(新橋)

ヌエボ橋は18世紀後半に完成した石橋で、40年以上の工事を経て完成しています。現在では通行の拠点にもなっているので、普通に使っている分には意識しませんが、橋を横や下から見てみると、建設機械もない中世にこんな壮大な建築を築きあげた人々の偉大さに驚かされます。是非旧市街側の展望台やハルディネス・デ・クエンカ、そして新市街側のパラドール横からは橋とどちらかの街の素晴らしい風景が、そしてモリーノス通りを下っていくと下から見上げるように新旧市街とヌエボ橋を見ることができますよ!ヌエボ橋の真横にあるパラドールからは橋を斜め横から見られるため、かなりの人気です。橋の内部にスクリーンで橋や街の様子を解説してくれるセンターもおススメです。





新市街と旧市街はこのヌエボ橋(新橋)のほかにも、イスラーム統治時代に作られたビエホ橋(旧橋)でも繋がれています。ビエホ橋で道が左右に分かれる分岐点では、左へと進むと古い教会にフエンテ・デ・オチョ・カニョスという噴水が。右へと進むとイスラーム時代の門をレコンキスタ後に建て替えた「フェリペ5世のアーチ」に出ます。このアーチを通るとまた左右に分かれ、右を行くとヌエボ橋へ、左に行くとイスラーム時代のシハラの城壁が見えてきます。


・シハラの城壁

イスラーム時代には多くの村と同様に、ロンダも城壁に守られていました。数百年たっても堅牢な城壁は健在で、天然の難所であるロンダがさらに強化されていることが分かります。この城壁は上を歩くこともできるため、そこから見える乾いた大地と白壁の街が織り成すアンダルシア地方の光景は壮観です。2つある橋とはまた違う目線の高さなので行ってみてくださいね!


・闘牛場

こちらも18世紀の後半に造られた、スペイン最古の闘牛場。この街で生まれたフランシスコ・ロメロは牛を興奮状態に追い込むムレータ(赤い布)を考案したことで、現在まで続く近代闘牛術を形作りました。闘牛と言えば同じアンダルシア地方のセビリアも有名で、セビリアとロンダが近代闘牛の2大拠点になっています。隣にはロメロとその息子、孫をはじめ、この闘牛場が輩出した有名な闘牛士たちを記念した博物館もあります。毎年9月には中世風の衣装を身に着けて行う闘牛祭も行われます。


そして近くにはバルコン・デル・コニョと呼ばれる展望台があります。「コニョ」はびっくりした時の「ウワッ!」のような意味なので、さしずめ日本語に直すと「びっくり展望台」でしょうか。たしかに公園の端っこの柵から下を見て絶壁だったらびっくりしますね。


・アラブ浴場

イスラーム統治下の14世紀前半に完成した浴場。馬蹄型のアーチによって天井を支え、光を取り入れる目的の星形の穴が天井にいくつも開いており、そこから太陽の光が射し込む様子はなんだか幻想的です。スペイン国内にはイスラーム統治下でつくられたアラブ浴場はこれだけではありませんが、その中でも比較的大きく、保存状態も良好です。


・サンタ・マリア・ラ・マヨール教会

元々イスラーム教徒のモスクの跡地に16世紀に建てられた教会。鐘楼はムデハル様式のミナレット(尖塔)を改装したもの。バロック様式の黄金の祭壇にはロンダの守護聖人も祀られているなど、街にとって大事な教会となっています。教会のテラスからは白壁に赤茶の屋根が広がる光景が一望できます。絶壁に目が向きがちなロンダですが、こうした風景もまた美しいものです。

・ピレタ洞窟

ロンダの街から車で20分ほど行ったところに約2万5000年も前のものだと考えられる旧石器時代の洞窟があります。そういった洞窟は内部の保護のために、レプリカが展示されている博物館にしか入場はできないが、どうせならオリジナルを見てみたい方はこちらの洞窟も考慮に入れてみてはいかがでしょうか。アルタミラ洞窟のような赤や黒の塗料を使った洞窟アートやこの洞窟の内部で発見された武器や骨、陶器などを鑑賞できます。洞窟の内部を進んでいるとかなり大きな魚の絵画や高さ20メートル近い空洞など、ユニークなものばかりになっています。洞窟内はやや薄暗く、肌寒いので懐中電灯や羽織るものがあると良いでしょう。


ロンダの周囲には白い村が3つほどあるため、時間に余裕があればロンダに一泊して周ってみるのも良いかもしれません。周りの白い村は日本旅行協会が”ヨーロッパの美しい村30選”にも選んだセニテルをはじめ、村からの眺めが素晴らしいグラサレマとサアラ・デ・ラ・シエラがあります。どれも街を歩くのが楽しい村々です。


◆アクセス

鉄道:マドリードからアルへシラス行きに乗り約4時間程度、グラナダから約2時間半程度

バス:セビーリャから2~3時間程度、マラガからは約1時間45分程度








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