セビリアの受難週


 セマナ・サンタ(受難週)は、スペインの宗教行事で一番大事なイベントで、全国各地で一週間続きます。

一週間、というのもこの一週間はイエス・キリストがゴルゴダの丘で処刑されてから復活までの期間だとされています。この期間は学校も休校となり、町全体でこのお祭りを行います。


もともとこのお祭りは中世の対抗宗教改革の際、当時読み書きができる人が少なかったため、聖書を理解してもらうためには内容に即して劇のように御輿を作ったことが始まりなのだとか。春分の日から数えて最初の満月の次の日曜日がキリストが復活した日だとされ、お祭りはその一週間前から始まります。パソの各シーンはキリスト誕生に始まり、キリストがゴルゴダの丘に十字架をかつがされて歩く場面、磔に処される場面、聖母マリアがキリストを抱きかかえて涙する場面、そして一番の盛り上がりを見せる最後の日曜日には、キリストが復活したシーンで締めくくられます。





お祭りでは、プロセシオン(聖行列)と呼ばれる列が、特徴的な三角帽子をすっぽりと被ったコフラディーア(信仰会員)に続き、聖書の各シーンをモチーフにした聖母やイエスを模るパソ(御輿)、ブラスバンドが長蛇の列をなします。行列の通り道にはアルフォンブラと呼ばれる花だけでなく野菜やおがくずなども使った絨毯も準備され、これもまた思考を凝らせた色彩になっています。


このパソは教区の教会ごとに保存されていて、曜日によってそれぞれのパソが街を練り歩きますが、パソは大きいもので2000キロもあるため、コスタレロと呼ばれる担ぎ手が30人から50人が交代交代で運びます。キリストの苦痛を追体験するお祭りであるため、コスタレロとなる人は半日も重いパソを担ぎます。





セマナ・サンタの中で一番盛り上がるのは、木曜日から金曜日にかけてラ・マドゥルガと呼ばれる日をまたぐプロセシオンであり、この行列で登場するパソの多くは、セビリア市内で合計110以上あるパソの中でも長い歴史を誇るものばかり。特にマカレナのパソとカルバリオ・エスペランサ・デ・トゥリアナのパソは豪華で人気が高く、金曜日の出発を見ようとして多くの見物客が駆けつけます。

このセマナ・サンタが終わり、だんだんと暖かくなるとスペイン三大祭りのひとつでもあるセビリアのフェリア(春祭り)が始まります。


■セマナ・サンタの基本情報

期間:イースターの前の1週間 【4月5日(日)から11日(土)】

場所:セビリア








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